魔法少女は鳴り止まないっ!! 魔法少女まどか☆マギカ最終話感想

散々話題になったまどかマギカ、ついに最終話見ましたっ!
最高に面白かった!
常に次の週が気になる展開のまま12話まで突っ走りましたね!


はじめの1話、2話は面白いかどうか、というよりわけがわからないというのが正直な感想でした。
絵も苦手な感じだし。
3話を見た瞬間引きこまれました。
それ以降脚本の構成力に舌を巻くことしきりでした。
萌えとか魔法少女がどうと言うより、単純に脚本が強い、そう感じました。


知らない方のために説明しますと、
鹿目まどかのいる中学校に暁美ほむらという謎の転校生が転入するところからはじまります。
その後、魔法少女巴マミとマスコットキャラのキュゥべえという生物はまどかに
「願いを叶えるから魔法少女になってよ!」と持ちかけてきます。
ほむらとマミはどうやら敵対しているらしく、その後次々に「魔法少女」の残酷な真実が明らかになっていく……というストーリーです。


少女に「魔法と奇跡」という夢を見させておいて
残酷な現実に突き落とす構成は胸が痛みますが、その分目が離せません。
しかし脚本家、虚淵玄はここで絶望を描こうをしたのではありません。
あくまで魔法少女、ひいては人間の持つ根源的な希望を描こうとしたのです。
しかし虚淵玄の真摯さ故に現実の厳しさを描かずにはいられなかったのだと思います。
最終話を見て希望だと思えるかどうかは……あなた次第。


以下最終話ネタバレ感想なので見た人だけ。
















最終話ネタバレ感想

最終話でまどかは「全ての魔法少女を魔女になる前に消し去りたい!」と願い、
自身は神になりました。
まどかは魔法少女が犠牲になることは否定しませんでした。
ただ、魔法少女の命を賭した犠牲が呪いになることを否定したのです。
ブラック企業でがんばって働いた結果、失業率が増えたりしたら報われないでしょうって。


この結末について「魔法少女が犠牲になって死ぬのは同じではないか。それは絶望にしか見えない。」という意見がありますが、
私はそうは思いません。
それまでの魔法少女システムは必然的に魔法少女が害悪となることを含んでいました。
しかし、まどかによって書き換えられた魔法少女システムでは魔法少女は人の為になったまま死ねます。
それが希望なのです。
脚本家の虚淵玄さんは真面目さ故に、犠牲なんか必要なくても世の中は回るということにはできなかったのです。


この結末はノブレスオブリージュの感覚を持つ僕にとってはよく受け入れられるものです。
ノブレスオブリージュとは才能や境遇が恵まれた人にはそれ相応の義務が生じるという意味です。
まどかは全ての魔法少女のためにまどかにしかできないことをしたのです。
そして、才能が世の中に生かせるのはとても幸せなことで、犠牲とは思えません。
また、他の全ての魔法少女も死ぬことは同じ。
しかし、魔女になる心配なく死ねるというのは魔法少女の生き方全てを強く肯定してくれているんです。

もう誰も恨まなくていいの。誰も、呪わなくていいんだよ。 by鹿目まどか


あと、最後にこれを。

過去久遠の昔、インドに大変慈悲深い2人の王がいた。一人は自らが仏となることで人を救おうと考え、一切智威(成就)如来という仏になった。だが、もう一人の王は仏になる力を持ちながら、あえて仏となることを拒否し、自らの意で人の身のまま地獄に落ち、すべての苦悩とさ迷い続ける魂を救おうとした。


【ネタバレ】まどかマギカは大乗仏教

まどかさんマジ如来