ライトな謎解き。ライトなキャラの味付け。 米澤穂信「氷菓」

氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)


久しぶりの更新なので書き方を忘れてしまった。
それはともかくアニメにもあまり追いついてないのだがとりあえず原作をと読み始めた氷菓であります。


正直ミステリとして読むと肩透かしというか、簡単なだけではなく「その謎解いてどーすんの?」ってくらいどーでもいい謎解きなので。
やはりこの作品の肝は「灰色のふりをした薔薇色の青春」ってやつなのでしょう。
こんな風に友達や女の子に頼られる青春はとてもステキなもので、
その輝きは主人公がどんなに目をそらしても作品を覆っているのであります。
それくらい謎解きがどうでも良かったし、えるの「私、気になります!」も全力で無視したくなった。


そんなことより里志くんというキャラクターを生み出したことにこの作品の全ての価値がありますよ!
なんなのこの憎らしくも愛らしい男子生徒は!
こんなステキな男の子とからめる奉太郎がうらやましい!


自分がもっと若い頃ならえるの影響を受けて日常のささいな謎を解いたりして楽しんでたんだろうけどな。