墓頭 (角川文庫)

墓頭 (角川文庫)


大好きな作家、真藤順丈の文庫が出てたので買った。
呪われた運命を背負った男「墓頭」のアジア裏社会をめぐる一代記。
周囲の人が次々と凄惨に死んでいく中で呪われた運命を脱出できるのか。
もちろんフィクションなのだが、史実に沿ったストーリー構築、真に迫った語り口は
墓頭の実在を信じさせてくれる勢いがある。
真藤順丈古川日出男の影響なのか、ストーリーテリングについて深く思うことがあるらしく
「語られること」は必ず「誰から」「どのように」語られるかによって意味合いが変化するということを意識したストーリーテリング
誰の「かたり」を信じるのか?