やらおん肯定でも批判でもなく思ったこと

最近アニメ界隈ではやらおん!というアニメニュースサイトが大人気です。
アニメ各話感想から製作者インタビューまで広い範囲でアニメ関係のニュースを取り扱っているサイトで、
私もよく楽しく読んでいます。


ですが、私の周りにはやらおんの姿勢に反感を持っている人も多くいます。(例えばこれとかこれとか)
そこでやらおんの人気や反感の原因について考えてみました。


まず近年アニメ文化ってのは本当に盛り上がっている情況にも関わらず、マスメディアがそれをまとめる仕事を全くしていないという現状があります。
やらおんというのはアニメ界で「J-POPにおける歌番組」のような役割をしているんじゃないかと私は考えました。
やらおんの扱う記事は「各話感想」「キャスト発表」「売上ランキング」
「リリース情報」「アニメに関するトピックス」「イベントレポ」「スタッフインタビュー記事」等です。
これって歌番組の内容と似てませんか?


テレビでは一次コンテンツであるアニメはやってくれますが、
二次コンテンツ、いわばそれをネタに世間話できるようなコンテンツは提供していないのです。
そしてネットでの二次コンテンツも2chtwitterはてな等、各地に散らばっているのが現状です。
やらおんはそれら二次コンテンツを再構築し1個の番組として提供している数少ないサイトなのです。
「アニメのメジャーどころはやらおんさえ押さえておけば大丈夫。」
やらおんは方向性を持った新しい時代のマスメディアとして非常に優秀なのではないかと思います。


一方、やらおんへの反感について考えてみます。
やらおんは「一次ニュース」「2ch等での反応」「管理人によるやる夫コント」の3段階で構成されています。
一次ニュースは主に2chソース。
各話感想スレにアニメのキャプ絵つけたり雑誌のキャプ絵だったりtwitterだったり。
わりと不確定ソースも多いです。
これらに2chのスレでの反応を抜粋して紹介し、最後に管理人が意見を表明してオチをつけるという形式になっています。
この形式もどこかで見たことがありませんか?


そうです、ワイドショーの形式と全く同じなんです。
ワイドショーなら「菅総理支持率低下」→「市民のインタビュー」→「キャスターや識者のコメント」になりますが、
やらおんなら「ついにまどか最終回きたー!!」→「2chの反応」→「管理人のコメント」な感じになります。
そして、このやり方、客観性があるようでいて印象操作は容易です。
大勢の人が同じ反応をしていればそういうもんなのか、という印象をつけることができます。
ある記事によっては管理人の意図が大きく入っているものもあり、そこに反感を持つのもうなずけます。


今回やらおんをネタにしていろいろ考えてわかったのは、
私たちはすでにマスメディアのやり口を手に入れている、ということです。
マズゴミは偏向報道だ、捏造だ、腐っていると言われて久しいですが、
こうやって一介のブログですらこのような影響力を得られるのです。
あなたも試しに「マスゴミ」になってみてはどうですか、なんてね。