ピュア過ぎるボーイソプラノくんのさわやか合唱青春活劇! 鎌谷悠希「少年ノート」1巻

少年ノート(1) (モーニング KC)

少年ノート(1) (モーニング KC)

久しぶりのマンガレビューとなりまーす。
今回はボーイソプラノの少年が活躍するさわやかなマンガです。


主人公のゆたか少年は非常に敏感な感受性の持ち主で、
これから中学校に入るという希望で夢いっぱいです。
特に音に対していろんなことを感じており、
鳥の声を聞いては一緒に歌ったりするようなちょっと不思議少年。
そんなゆたかくんが合唱部に入り、いろんな軋轢の中で喜びを見つけていきます。


このマンガ、なにより絵がきれい!そしてゆたかくんの泣く表情がとてもイイ!
ゆたかくんの性格が生き辛いほどにピュアなのがひしひしと伝わってきます!
周りを固めるキャラも個性豊かで、
クールで歌に一途な町屋さん、ガサツだけどゆたかを思いやってくれる友達、
少ない男子部員の中で先生も頼らずに頑張る部長、ゆたかの才能を伸ばそうとする音楽の先生、
などなどストーリーを盛り上げてくれます。


特筆すべきは音の表現で、ゆたかが歌うシーンは心動かされること間違いなし。
また、合唱の特性もよく捉えていて、自分も一緒に歌っているような一体感が味わえます。


ドラマの中心になりそうなのがボーイソプラノというテーマ。
少年期特有の美しい声がその短い期間でどんな輝きを放つか、
そしてどう失われていくかが繊細に描かれていく予感がします。
1巻のラストに出てくる白人毒舌ボーイソプラノくんもストーリーに絡んできそうなので楽しみです。