2014年面白かったマンガbest10!

今年もやってまいりましたこの季節が!
今年は3件しか更新せずにうち2件が映画というひどい更新頻度ですが、
年間マンガランキングは欠かさずやります!
基準は変わらずただ一つ、読んで欲しいと思うかどうかです。
なにげに今年はWebマンガが3作品もランクインという時代を反映した感じになりましたね。
それではどうぞー。


1位 中村春彌「レビウス」

レビウス 1 (IKKI COMIX)

レビウス 1 (IKKI COMIX)

堂々の1位はレビウスです!このマンガ無名ですがほんとうにオススメです。
舞台は産業革命イギリス風なスチームパンク世界。
少年レビウスが母との思い出を守るために機関拳闘というサイボーグ格闘技で生きていくお話です。
なにより絵が美麗で、世界観、少年の強さと儚さ、迫力のアクションをあますところなく描いてくれます。
2巻では美少女拳闘士も出てくるし悪の巨大軍事企業も出てくるし……とにかく最高(最後に語彙が尽きた)。



2位 竜田一人「いちえふ」

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) (モーニング KC)

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) (モーニング KC)

まあ今年って言うとどうしてもこの作品は避けて通れないよね。
東日本大震災が直撃し、今も収束作業が続いている福島第一原子力発電所、通称「1F」。
作者自身が原発作業員となって取材したルポマンガです。


その内容は東京電力の闇を暴いてやろう!なんてセンセーショナルなものではけしてないけれど、
実際に働いた人の感覚がよくわかる作品に仕上がっています。
都心で原発反対と叫ぼうが叫ぶまいが、こうやって地元のなんでもないおっちゃんや兄ちゃんが
規定以内の線量を浴びながら7次下請けとかの安い給料で働いてるんだねって。
ちょっと移動するだけでも保護具着替えたりするのめんどくさそう。ご安全に!!



3位 月子「彼女とカメラと彼女の季節」

彼女とカメラと彼女の季節(1) (モーニング KC)

彼女とカメラと彼女の季節(1) (モーニング KC)

カメラ好きのユキと、あかり、凛太郎の奇妙な三角関係青春譚。
あかりは自由奔放なユキに心惹かれていくが、ユキの心の中には1人の少年が。
ユキは野球部の凛太郎を幼い頃からずっとカメラで撮り続けているという。
あかりが凛太郎に嫉妬を覚え始めたところに、なぜか凛太郎があかりに接近してきて……?!


という感じです。いやー、みんなキラキラしててまぶしい!
青春時代の恋は純真な分、相手に幻想を抱きすぎていたりして、それですれ違いもあったり……
この人のことが好きだって入っていったのに、自分の心すらままならない。



4位 三島芳治「レストー夫人」

レストー夫人 (ヤングジャンプコミックス)

レストー夫人 (ヤングジャンプコミックス)

ある学校の二年生が必ず行う演劇「レストー夫人」にまつわる群像劇。
不思議なヒロイン、志野。
劇ができるまでのクラスを記録する係、スズキさん。
うまく歩けない女の子、川名さん。
ひどく無口な女子、鈴森さん。


わけもわからず他人を演じていく中で彼らは自分自身を発見する。
クラスの友達を再発見する。
シンプルな線が不思議な世界観を強く主張する作品。



5位 峰なゆかアラサーちゃん無修正」

アラサーちゃん 無修正1

アラサーちゃん 無修正1

アラサーという言葉も新鮮味がなくなるどころかすっかり30代を表す言葉として浸透してしまった今ですが、
賞味期限が切れる前に!とタイムリーにぶっこんで来たのが元AV女優のマンガ家、峰なゆかさん。


内容としては男女関係あるあるネタのゆるい4コマですが、肌感覚の敏感な峰さんが描くと刺さる刺さる。
毒舌ってのは普通敵対する人たちにやるもんなんですが、この人の毒舌は童貞男子、ヤリチン、モテ女子、非モテ女子全員を刺してくる!
そしてあらゆるタイプを刺した後に結局一番毒舌が刺さってるの自分っていうね……
モテてようがモテてなかろうがどうせ自意識はめんどくさいんだからどうでもいいやって吹っ切れた気分になります。



6位 サブロウタcitrus

マジメ女子×ギャル女子のカップリングが好きな人!これを読みましょう。
こういう百合ではギャルがおぼこくて、優等生がやたら積極的にカラダ近づけてくるものです、ハイ。
あんまり説明するのも無粋ですのでこれくらいに。



7位 平方イコルスンスペシャル」

トーチweb 平方イコルスン「スペシャル」
(リンク切れしてたらごめんなさい)


現時点では無料のWebマンガサイト、トーチwebで読めるのぜひ読んでみてください。
なぜか怪力の伊賀を中心とした高校生の日常ものなんですが、
平方イコルスン先生の不思議な会話運びに毎回新鮮な驚きを持って読める作品です。
なんなんですかね、このテンポ。
すごく笑えるってわけでもないのにひきこまれてしまう。



8位 今村陽子「ひとよひとよに乙女ごろ」

ひとよひとよに乙女ごろ (ヤングキングコミックス)

ひとよひとよに乙女ごろ (ヤングキングコミックス)

もはやマンガ界では性転換が当たり前のように設定にポンポン出てきてTSものというジャンルまである昨今ですが、
そんな中でもデキが良いと思えるのがこの作品です。


帝国軍人の数馬は軍の実験の過程で身体が乙女化してしまう!
でもそんな状態で身分を隠しながら意中の女の子と一緒に暮らすはめになって……
さらに男の友人と女として触れ合う中で妙な気持ちまで芽生えてきたり……


身体が乙女化する中でココロまで乙女化していく過程が妙にリアルで自分まで女の子になったような気になりました。
百合もあるし、ヘテロもあるなんてぜいたくなマンガだ!



9位 鈴木健也おしえて!ギャル子ちゃん

これも人物を類型化してその日常を描くってところはアラサーちゃんと同じジャンルに入るんでしょうか。
ギャル子ちゃんとオタ子ちゃんとお嬢の3人がちょっとエッチなガールズトークを繰り広げるなんとも平和なマンガです。


とりあえずギャル子ちゃんのおっぱいでかい。
シモネタ振られて変なところで赤面するギャル子ちゃんかわいい。
意外と料理できるギャル子ちゃんかわいい。
そんなマンガ。


10位 浅野いにおデッドデッドデーモンズデデデデデストラクション

まあサブカルクソ野郎としては浅野いにおの新作はハズせないよね。
これも思いっきり東日本大震災に当て込んだ作品です。
震災そのものより、震災後に原発事故だの放射脳だのめんどくせーことばっかりで、
「なんで滅亡しなかったんだろう」という率直な疑問。


そんなめんどくせー日常をぼくらは生きている。
なぜか死なずに。



特別賞 押切蓮介ハイスコアガール

今年のマンガ的大事件としてハイスコアガール関係の訴訟問題はなかなかつらいものがありました。
残念な事件だったね……押切蓮介先生応援してます。



というわけで意図的ではないけれど東日本大震災に対して一段落ついて、
Webマンガも当たり前になってきた2014年っぽいランキングになりましたね。
来年も良いマンガライフを!!!