つるこ!お前はそれでいいのか! あの花最終話「あの夏に咲く花」感想

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。


やっとあの花最終話見ましたー!いやー、良かった!
正直、後半はボロボロになって画面がにじみながらの視聴でした!
日曜朝から一人暮らしの男がボロボロに泣きながらアニメ見てるなんてね!
良かった!泣いてしまった!ちゃんとおさまるところに着地してくれた!
奇をてらわずに地に足の着いた良い作品でした。
そんな感動もひかぬうちに詳しい内容について語っていきたいと思います!


この話の大きな軸は「めんまのお願いを叶える」ということにあります。
お願いを叶えるとめんまが成仏する、と。
ここで成仏ってのは一体どういうことか考えてみます。
幽霊なんてのは普通に考えたらいるはずがないものです。
なぜ幽霊が出てくるのか?
それは生きている人が死んだ人を想う、そんな心理状態の表れなんですね。
(余談ですが、心霊という単語の心も霊も精神を表す言葉です)
そこから逆説して考えると、生きている人が死者に対して未練のなくなった状態を「成仏した」と言えるのではないでしょうか。


ここから本当のめんまのお願いは何なのかわかります。
花火が見たい、ではありませんでした。
じんたんを泣かせたい、とめんまは言っていますがそうではないと思います。
(実際8話でじんたんが泣いても全く成仏する気配がない)
めんまが消え始めたタイミングを思い出して下さい。
5人の告白合戦の最中に消え始めています。
ここから導き出せる結論として、
めんまの本当のお願いは「関係者全員がめんまの死に対して踏ん切りをつける」なんです!
つまりめんまがみんなの中で成仏すること自体がめんまのお願いだったのです。


個々の成仏タイミングを早いうちから列挙していくと、
ゆきあつ:女装バレ事件
あなる:バイト先でめんまへの嫉妬とじんたんへの想いを告白
本間家の三人:聡志くんが花火に行くと母エレーヌに告げ、泣き崩れるエレーヌを父がなぐさめているとき
じんたん:めんまに好きだと言えたとき
つるこ:夜の神社であなるへの嫉妬を告白したとき
ぽっぽ:夜の神社でめんまの最後が目に焼き付いていることを告白したとき
みたいな感じだと思います。
めんま個人としてはやはりじんたんに好きだと言ってくれたのが成仏条件かなあ、と。


こうやって関係者全員のある程度の解決とめんまの成仏を重ねあわせてくるあたり、非常に物語としてきれいだなあと思います。


ただ一つだけ俺には言いたいことがある!
つるこ、お前はそれでいいのか、と!!


つるこがゆきあつが好きでたまらないのは1話からわかってたわけですが、
10話にして初めて「あの日」の再現の後、あなるに対してその想いを口に出します。
めんまばかりのゆきあつ、決して振り向いてくれないゆきあつ。
翌日つるこが花火の準備に髪をばっさり切ってくるあたり、もう、たまりませんね!
前日に一晩中泣きはらしたに違いありませんよ!!
初めてゆきあつへの想いを口にしてしまって、想像以上に自分で動揺して、
泣きはらして、泣きはらして、少しでも自分を変えたくて、髪をばっさり切って、それでも気持ちの整理がつかないんですよ!
きっと花火準備に遅れたのも目元が赤くなってるのを落ち着かせるためですよ!
もう、なにそれ萌える!


そして最終話の夜の神社、ゆきあつの目の前であなるにゆきあつへの想いをバラされてしまうわけですよ。
このときの初めて気付いたような顔をしてるゆきあつにムカつきましたよ!
なんで少しでも気づいてやれないんだよ!!全く!
ただ、このときのつるこはあなるへの嫉妬については自分からぶっちゃけましたが、
ゆきあつが好きなことについてはあなるからバラされただけで、自分から改めて言ってないんです!
ここが自分にとってはめちゃくちゃ引っかかるとこですよ!
つるこがまだゆきあつとの恋愛の土俵に立つ覚悟ができてないんじゃないか、とね。


そして最終話のエンディング曲青い栞が流れている最後のシーン。
電車に乗った二人、ゆきあつがつるこにポッキーをあげているシーンで、
つるこはボロボロの花のパッチン(髪留め)ではなく、新しい花のパッチンをつけています。
つるこは幼い頃ゆきあつからめんまへプレゼントした花のパッチンを拾って大事にしていましたが、
ゆきあつはめんまのために改めて買い直した花のパッチンをつるこにプレゼントしたということですね。


ここらへんの読み解き方はいろいろあると思いますが、
つるこはまだゆきあつと恋愛する覚悟がないため、間のシーンでもゆきあつに直接告白はしてないんじゃないかと思います。
いつものクールな表情を装って、心で泣いて、あきらめて。
ただ、ゆきあつは想いを知らされて不器用ながらもつるこに優しくしている様子がうかがえます。
ポッキーをあげているのもそうですが、花のパッチンをあげたのは非常に大きいんじゃないかと。
そして、ゆきあつが優しくしてくれているのに甘んじて喜んでいる。


改めて言う!
つるこ、お前はそれでいいのか、と!!


好きなのがバラされた時点で恋愛としては負け戦なのはわかってる!
なら、優しくされて喜んでるどころではなく、逆に猛烈アタックをかけるしかないのではないか!
ポッキーを拒否したりクールな振りをしてる場合ではないだろ!


と、まだつるこには覚悟が足りない部分が多いなともやもやしたわけです。
アニメは終わってしまいましたが、つるこには時間をかけてでも覚悟してしっかりゆきあつに告白して欲しいなと思います。
そして、めんまオナニーなど許さないくらいセックス三昧にふけって欲しいと思いますね!


つーわけで俺の結論としてはつるこ萌え!つるこ萌え!
ゆきあつにしっかり告白してセックスしまくれ!って感じです!
俺にとってはあの花はめんまのいなくなった場所に咲いてた青い花ではなく、
ゆきあつがめんまにプレゼントしようとした作り物の花のパッチンでした。
あの花、感動したね!