2011年面白かった本ランキングー

もうね、眠い。(書いてる現在4時前)
眠いんですけどね、今年面白かった本をせめてリストアップだけしておきたいなと思うんです。
それでは早速。


まずは円城塔Self-Reference ENGINE
短篇集のふりをした長編SF。
各短編はくだらない笑い話だったり情緒的なSFだったりしたのが
最後にまとめられていく快感は圧倒的。
人類が全てを知る前に宇宙は終わってしまうのか? 円城塔「Self-Reference ENGINE」

Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫JA)

Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫JA)


佐藤友哉デンデラ」も良かったねえ。
姥捨て山に老婆が捨てられた村に復讐する話し。
高齢化社会への強烈なメッセージを感じます。
誰も切り捨ててはならない。切り捨てられない。
老婆は自我を得られたか?自我を得て幸せだったのか? 佐藤友哉「デンデラ」

デンデラ (新潮文庫)

デンデラ (新潮文庫)


神林長平戦闘妖精・雪風<改>」は本当にすごくて昔の作品だとは思えなかった。
ますますコンピュータ化が進んでいく現代、人間は必要なのか。
無人化すべき」
人間は非効率的である。無人化すべき。神林長平「戦闘妖精・雪風<改>」

戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA)

戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA)



紅玉いづき「ガーデン・ロスト」も痛みをともなう青春って感じでステキでした。
百合小説いいよ百合小説。
百合女子高生4人組の痛みを伴う青春劇 紅玉いづき「ガーデン・ロスト」

ガーデン・ロスト (メディアワークス文庫)

ガーデン・ロスト (メディアワークス文庫)


論評では宇野常寛ゼロ年代の想像力」がスリリングで面白かった。
批評家なんて後出しジャンケンでもの言ってるだけだろうと思ったけど、
宇野さんは「これから」を生きようとする意志を感じた。
彼の言葉でいうと「サヴァイブ感」とでも言うのだろうか。
これからは大リア充時代だ!! 10年代の想像力 inspired by 宇野常寛

ゼロ年代の想像力 (ハヤカワ文庫 JA ウ 3-1)

ゼロ年代の想像力 (ハヤカワ文庫 JA ウ 3-1)


ライトノベルからは虚淵玄Fate/Zero」が良かったねー。
アニメ化されてるけど虚淵文体を楽しむのもいいよ。銃器と機械の描写がかっこいい!
魅力的なキャラの生き様をかけた戦いを圧倒的な構成力で描く傑作。 虚淵玄 「Fate/Zero」

Fate/Zero(1) 第四次聖杯戦争秘話 (星海社文庫)

Fate/Zero(1) 第四次聖杯戦争秘話 (星海社文庫)


星海社が2つ続いてしまうけど新書では瀧本哲史「武器としての決断思考」も良かった。
スピードの速い現代において正解ではなく、その時点での最前解を出し、動いていく。
twitterでも実のある議論ができるようになるんじゃないかな。

武器としての決断思考 (星海社新書)

武器としての決断思考 (星海社新書)


最後に一つ。サン・テグジュペリの「星の王子さま」。ものすごく示唆がありました。
生きていることがわからなくなったときに読むといいと思います。

星の王子さま (角川文庫)

星の王子さま (角川文庫)


なんかいかにもなラインナップになってしまったけど今年読んだのはこんなもんかな。
来年はもっと読みたい!!