音楽論と見せかけてワンオク好き好きーって言うだけの記事

なんか気になったので。

ポップカルチャー評論家宇野常寛「ARBはいかにもな90年代Jロック(キリ」オレ「ARBは80年代なんだが」宇野「ぐぬぬ」(togetter)


「90年代Jロック」という言葉から始まる90年代の邦楽の話(togetter)


とまあ宇野たんがうっかりしてる一方でリトル・ピープルに乗せてこんな音楽論を語ってる方もいて面白い。


リトル・ピープルの歌謡史(J-POP校歌編)
リトル・ピープルの歌謡史(ツッパリHigh-School Rock'n Roll登校編)
リトル・ピープルの歌謡史(行ったら帰ってこない。青春と一緒)
[文芸誌をナナメに読むブログ(書評)]


そして僕はそれに関係あるようなないようなONE OK ROCK(通称ワンオク)の話しをしたいと思うのですよ。
ワンオクはまだ出て間もないのですが、僕はワンオクこそ10年代を代表するティーン・エイジャーロックだと大胆にも言いたいのです!
その骨太サウンドや伸びの良いボーカルも非常に素晴らしいのですが、
それにもまして歌詞やメッセージ性が現代のティーンエイジャーロックとして優れてると思う!


感情エフェクト

感情エフェクト


日本のティーンエイジャーロックはブルーハーツがもう偉大過ぎますねー。
ロック界の村上春樹的な。初期の作品がまだ現代に通用したり、現役活動してるところも似てるかも。
彼らの主張は「見えない自由が欲しくて、見えない銃を撃ちまくる」に代表されるようにあらゆる支配や差別からの自由。
その強度は今にも衰えません。

夜の扉を開けていこう
支配者たちはイビキをかいてる
何度でも夏の匂いを嗅ごう
危ない橋を渡って来たんだ
ブルーハーツ「1000のバイオリン」


そういう「腐った大人に反抗」みたいなスタンスを基調としつつ、
ミッシェルガンエレファントではやさぐれてみたり、ブランキージェットシティではカッコつけてみたりするのです。
それでもその時代ではまだロックはワルやヤンチャのものだった。

ヤニでつぶれてる喉の奥で
吐き出してたんだ "愛という憎悪"
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「スモーキン・ビリー」

そしてバンプオブチキンアジカンRADWIMPSでは急にロックがヤンチャからヒョロ男に渡ったような感じです。
ここらへんは「上」を殴る道具としてのロックが通用しなくなってしまって、
むしろ自分を癒したり、自分を鼓舞したりする内面へ向かうロックとしての使い方が重要になった、ということかしらん。


ロンリーグローリー 最果てから声がする
選ばれなかった名前を 呼び続けてる光がある
BUMP OF CHICKEN「オンリーロンリーグローリー」


前置きが長くなりましたが、ここでワンオクが出てくるんですね!!
ワンオクはそれらを前提にして、ヒョロ男がワルを装ったようなロックなのです!

絶対的根拠はウソだらけ
いつだってあるのは僕の
自信や不安をかき混ぜた
弱いようで強い僕!!
ONE OK ROCK「完全感覚DREAMER」


こんな風に既存の価値観が頼りにできなくなったイマ、
不安があったりしても、やっぱり「強い僕」に頼るしかないっていう心意気がいいね!
また「大人」との距離感も絶妙で、腐った大人を批判するだけでなく、
それを越えるのは目的でなくあくまで一つの過程であって、
親への感謝を並列できたり、逆に自分が腐った大人になっていないか省みる面も。
もはや「大人」が頼ったり責任を持てる立場じゃないことが明らかになっています。


何をもって大人と言うのか?
はたして俺ら子どもなのか?
自分の意志を突き通す それがそんなイケナイ事なのか?
ひょっとしたら君ら「子大人」?
成りきれていないただの「小馬鹿」?
どっちでもいいけど最後に言うけど こうなったのは君らのせい!
ONE OK ROCK「Keep it real」


もうティーンエイジャーじゃなくなってしまった僕ですが、
こういうロックが元気だと僕も元気が出ます!ドントトラストオーバーサーティ!
ワンオク、ほんと元気が出るのでオススメ!