芥川賞に円城塔キター!!その他芥川賞・直木賞ニュースまとめ

第146回芥川賞円城塔「道化師の蝶」が受賞しました!!!
おめでとうございます!!!
常々現代文学の中心はSFだと言ってはばからなかった僕なので、SF作家が純文学賞を取るのはめちゃめちゃうれしい!
と、いうわけでニュースをガンガン羅列していこうと思いますよ。
リンク切れすぐ起こしそうだけど勘弁ね。


【ニコニコ生放送】第146回 芥川賞・直木賞 ​受賞者記者会見を生放送!
記者会見の生放送はこちら。
円城塔本人から伊藤計劃屍者の帝国」を書き継ぐ話を発表しています。
受賞時はニコニコ動画を見ていたそうな。
田中さんが機嫌悪そうなのに笑ってしまうんだがw


円城塔さん「ニコ動見てたら、受賞の電話が」MSN産経ニュース
先ほどの記者会見をかなり忠実に文字おこししています。

−−先ほど受賞は「大胆な決断」とおっしゃったが、その意味は

 「自分のことだけですが、芥川賞というのは多くの人に読まれる賞ですので、それにはまだ足りないと言われる可能性が高いと思っていました。ただ、小説というものはいろいろなことができるので、こういうのも広めていいのではないかと判断いただけたのかなと思っています」


−−これまで純文学、SFと幅広く活躍してきましたが、今後どのような作品を書こうとされていますか

 「いろいろやっていければと思います。とりあえず、次なんですが、ほぼ同時期にデビューして3年前に亡くなった伊藤計劃(けいかく)という大変力のある作家が遺(のこ)した30枚ほどの原稿があります。それを引き継ぐということは彼の書くようにはできませんが、完結させるということをご家族の了解を得てこの3年間やってきました。そろそろ終わりそうです。なぜおまえがという批判は当然あると思いますが、次の仕事としてやらせていただけたらと思います」


−−影響を受けた作家は

 「安部公房さんはとても大きな存在としていらっしゃると思います。ぜんぜん僕も同じような傾向のものを書いているわけではないですが、ちょっと外れたというふうに見なされがちなものでいうと、安部さんが一番です」


「都知事閣下と都民各位のために、もらっといてやる」 田中慎弥さんの受賞会見(MSN産経ニュース
こちらは田中さん会見の文字おこし。文字だと淡白に見えるけど質問に食い気味のやりとりに終始会場は盛り上がっておりました。




田中慎弥さん「これだけの力量のある新人はめったにいない」 黒井千次選考委員の講評MSN産経ニュース
選考の様子。

 「(田中さんの受賞理由として)文章の密度が大変に高く、描かれる世界が人物も含めてきっちりと描き出されている。これだけの力量のある新人はめったにいない。芥川賞候補になるのは今回で5回目ですが、だいたい連続して候補が続くとだんだんつまらなくなるのが普通。でもこの場合はそうでなく、今まで発表している作品の中で一番いい作品が芥川賞を受賞した」


 「もう一つの円城さんの作品は、普通の小説とは違っている。読んで楽しい、面白い、ハラハラするという小説ではありません。一種のフィクション論ではないかと。非常に不思議な話が展開していく小説で、科学の方の研究とも関連しながらひとつのフィクションの世界を作り出そうとした」


 −−円城作品の評価された点をもう少し詳しく

 「それを説明すること自体が難しい小説。委員の中にはよく分かっている方がおり、物理学なのかな、粒子とかなんとかという話を解説してくださいましたが、その粒子がフィクションの成立とどういう関係にあるのか、僕にはつかめなかった。2回読んだんですが、2回とも眠っちゃったんです(笑)。本当に難しい、難しいというか、転がってくれない。たびたび立ち止まりながら、深呼吸してまた読み始める、という感じの小説でした。読むのはあまり楽なものではない、だがそこでやろうとしているのは、今までの普通の小説とはちょっと違うのではないか、という意見が出ました。違うのではないかというところの面白さ、その新しさの面白さという点に注目が集まって、評価され、という形(での受賞)でした」


 −−円城さんを推した委員は

 「川上弘美さんと島田雅彦さんが強く推されました。田中さんについては、だいたいみなさん同じような形で推されました」


芥川賞受賞・田中慎弥「とっとと会見終わりましょうよ」 喜びの声なく終始不機嫌(ニコニコニュース)

「ここらで断るのが礼儀ですが、私は礼儀を知らない。もし断って気の小さい選考委員が倒れたら、都政が混乱します。(選考委員のひとりである石原慎太郎都知事閣下と東京都民各位のために、(芥川賞を)もらっといてやる」
となげやりに話すと、報道陣からは笑い声と拍手があがった。

 終始不機嫌な様子だった田中さんの奔放な発言で、報道陣に緊張が走る一幕もあったが、この様子を中継していたニコニコ生放送の視聴者には田中さんのキャラクターが大ウケ。ふてくされながら記者の質問に答える田中さんに対して、笑いを表現する「www」のコメントが多数投稿され、会場とは真逆の好意的な雰囲気で盛り上がっていた。


と、まるで田中さんが空気悪くしたかのように書いてますが、報道陣の会場も終始笑いが起こって和んでましたし、
後半は「円城塔さんが良い人だったのでバランスで」と自ら不機嫌のフリのネタバラシをする場面も。お茶目だね、田中さん!



芥川賞に円城さんら2人 直木賞は葉室さん中日新聞
『円城さんの「道化師の蝶」は、多言語作家・友幸友幸という謎めいた存在が主人公。
帽子をすり抜ける架空の蝶など、関連するモチーフを絡めて、言葉とは何かを問いかけた実験的作品。』
あらすじ説明されても全くわからないのがすごい。


芥川賞・田中さん不機嫌「私がもらって当然」YOMIURI ONLINE
二人の対比を主に。



https://twitter.com/#!/nzm/status/159240633763115008

そして期待の円城塔の次の作品の告知が大森望さんから!早く読みたいなー!
これからも文学とSFのさらなる発展を願っております!!

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これはペンです

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