戦争は止めたいんだけど処女じゃなきゃダメなの?? 石川雅之「純潔のマリア」2巻

純潔のマリア(2) (アフタヌーンKC)

純潔のマリア(2) (アフタヌーンKC)

戦争は人の行いの中で最も愚かなものの一つです。
もし戦争を止められる力があったら、それはいいことなんでしょうか?
という重いテーマを軽やかにコミカルに描くのがこの純潔のマリアです。


マリアは魔女。戦争を止められるほどの魔力を持っています。
彼女が神の反感を買い、処女を捨てると魔力を失ってしまう呪いがかけられてしまいます。
元々処女になんて未練のない彼女ですが、戦争は止めたいと願う彼女。
そんな彼女の貞操と救済に関する悩みが始まります。


この作品で対比されているのは男と女。
男はなにかと戦争をしたがる生き物であり、
女であるマリアはそれをくだらないとして止めようとします。
しかし、男の中にも戦争嫌いがいたり、魔女の大半も戦争を利用して利益を得ているので
けして二元論にはならない複雑さもあります。


まあこんな風にシリアスなんですが、
それを魔女と使い魔と天使のコミカルな(ときに下ネタ混じりの)会話劇にしてしまう石川雅之先生の作風は健在。
重いテーマを気楽に読めるのでオススメです!


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