運命日記とはなんなのか。語られるゆりと桃果の過去。(ネタバレ感想) 輪るピングドラム15話「世界を救う者」

輪るピングドラム 1(期間限定版) [Blu-ray]

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いやー現在15話まで放送中のアニメ「輪るピングドラム」めちゃくちゃ面白いですね!!
異様な雰囲気をかもしだす舞台演劇風の演出、
思わせぶりに散りばめられた小ネタや伏線の数々、
暴走する個性的なキャラ、
次々に明かされる過去の遺物、トラウマ、
1話ごとにグルグルと話が展開していくので目が離せません!
今週もすごかった!
以下ネタバレあり。


15話からOPが「少年よ我に帰れ」に変わってますね。
歌の歌詞がなんとなく苹果から晶馬へのラブコールに聞こえるのは気のせいでしょうか。
最後に冠葉の手から陽鞠の手がすり抜けて、冠葉と晶馬だけの陽鞠不在のカットで終わるのは不吉。


今週はゆりさん回というか桃果初登場の回。
ゆりさんの回想を軸に話が進んでいきます。


ゆりの父親が明らかに最低な男。
「お前は醜い」「友達を信じちゃだめだ」
芸術家らしいぶっ飛び具合とは言え、なんでこんなひどいことを娘に言えるんでしょうね。
そして父親からゆりに施された「改造」の内容がいまいちわからない。
性的虐待の比喩表現だと解釈するとダビデ像=男性の象徴=男性器がゆりを抑圧している、
という解釈ですっきりするんですが。
絵面通りに解釈すると、全裸のゆりを前にしてノミをふるうと左腕を骨折(ギプスで吊っている)と
右脚を損傷(こちらは松葉杖もなく足をひきずる動作もないためやけどや擦り傷、切り傷の類と類推)
するような行為ってなんだろう?
それに右脚の包帯を外したシーンでも外傷が見えなかったのは薄暗いシーンだったからなのか。


桃果はゆりに自分を信じてもらうように、運命乗り換え能力があることを明かします。
そして自分以外には運命が変わったことが気付かれないことと、桃果の体が傷つく代償があることも。
ここでクローズアップされる駆け込み乗車禁止のマークがなんとも思わせぶり。
急激な運命の乗り換えほど代償が大きいということなんでしょうか。


そして桃果はゆりの最後の「改造」でゆりが死んでしまうのを防ぐために運命を乗り換えます。
ゆりの父親は消え、ダビデ像は東京タワーに。
その代償として桃果は全身にやけどを負います。
さて、この運命乗り換えとは日記があれば誰でもできるのか。
それともあの日記はただの日記で、桃果の資質にこそ鍵があるのか。
ゆりもやろうとしていますが、どうにも成功するような流れじゃないですね。
おそらくこれができるのは桃果以外には苹果だけのように思えます。


そしてこの運命改変を見ると、どうやら運命日記の内容は変えられる前の未来が書かれているような。
さて、これからどのように運命が再び改変され、誰が生き残るのか?
次週も楽しみです!


参考に他サイトの感想など。
輪るピングドラム15話「荻野目桃果登場。昭和と平成で運命を乗り換える意味とは」(感想) (失われた何か)
http://nextsociety.blog102.fc2.com/blog-entry-1645.html
輪るピングドラム第15話世界を救う者(出崎統ウテナ)の喪に服す?!(玖足手帖)
http://d.hatena.ne.jp/nuryouguda/20111022/1319248517#seemore
erisogaiの輪るピングドラム考察
http://togetter.com/li/185689